こんにゃくの美味しさの決め手は、味しみの良さと弾力のある食感。それを生み出す技術が、創業以来受け継ぐ伝統的な製法「バタ練り」です。全自動の機械生産が主流となったこんにゃく業界において、昔ながらのバタ練り製法を続けている業者は少なくなりました。時間も手間もかかる作業ですが、こんにゃく本来の美味しさを引き出すために、当店では変わらぬ製法を受け継いできました。
昭和初期から使用している専用の装置「バタ練り機」。四角い箱の中に四つの羽根が付いており、
ここに芋の原料と水を混ぜ数時間寝かせた生地を入れます。時折お湯を加えながら、バタバタ音を立てて
練っていきます。バタ練りの「バタ」とは、練る時に出る「バタバタ」という音が由来なんです。
羽根の回転速度や、加えるお湯の温度などは、すべて職人の経験と勘。気温や湿度、季節などによって微妙に異なります。
ツヤの具合や粘り気などを目で確認しながら、時間をかけて練り上げます。その後、お椀で丸めたり、木枠に入れて成形し、
釜の中でじっくり茹で上げます。一晩寝かせて生地をなじませたらようやく完成。仕込みから完成までに丸二日間かかります。
空気を含みながらバタバタ練ることで、こんにゃくの中に気泡がたくさん生まれ、
この気泡に煮汁が良くしみこみます。
まだ、噛んだ時に気泡が弾けるため、シコシコとした弾力ある食感になります。
原料となるこんにゃく芋や芋粉は、群馬県をはじめとする国内産のみを使用しておりますので、
安心してお召し上がりいただけます。
凝固剤の使用量も抑え、独特のこんにゃく臭さが少ない美味しいこんにゃくです。